INIのデビューまでの道のり|活動開始のきっかけ・転機を解説

出典:ザテレビジョン

INIのデビューまでの道のり|活動開始のきっかけ・転機を解説

INIのデビューまでの道のりを知るうえで重要なのは、11人が最初から同じ場所で活動していたわけではないという点です。ダンサーとして現場に立っていた人、学生として歌を磨いていた人、働きながら歌手への夢を持ち続けていた人が、オーディションを通じて出会いました。その後も、選抜された時点で準備が完成していたわけではなく、共同生活やレッスン、初めてのレコーディングを経て、グループとしての表現を形にしています。この記事では、INIの活動開始前の経歴や音楽への興味、応募の決断からデビュー作品が完成するまでを詳しく解説します。結成とCDデビューの違いにも触れながら、それぞれの経験が次の挑戦にどうつながったのかをたどります。

INIの活動開始前の経歴

INIは、結成以前から11人で活動していたグループではありません。メンバーになる前の生活や音楽経験はそれぞれ異なり、プロの現場を知る人もいれば、学校生活の中で表現を学んできた人もいました。この出発点の違いを押さえると、デビューまでの過程で何を得意とし、どのような課題に向き合ったのかが理解しやすくなります。西洸人は、グループ加入前にダンサーとして活動しており、SHINeeのテミン、三浦大知、ちゃんみななどのステージに関わっていました。観客の前で踊る仕事をすでに経験していたことは、初めて音楽の現場に入る参加者とは異なる背景です。一方、田島将吾には韓国で練習生として生活した経験があり、現地の仲間と過ごしながら言葉も身につけていました。どちらも結成前から身体を使った表現に取り組んでいましたが、仕事として公演を支える経験と、デビューを目指して訓練する経験では立場が異なります。INIの前歴を一律に芸能活動未経験と説明すると、こうした違いが見えなくなってしまいます。

歌を軸に経験を積んでいたメンバーもいます。髙塚大夢は高校の軽音楽部でボーカルを担当し、大学ではアカペラに取り組みました。楽器の演奏と声を合わせるバンド、声同士で音楽を構成するアカペラという、異なる環境で歌っていたことになります。藤牧京介は学生時代にオーディションへ挑戦した経験を持ちながら、その後は会社員として働いていました。仕事に就いた後も歌から離れきったわけではなく、後の再挑戦につながる土台が残っていた点が特徴です。反対に、佐野雄大はオーディション参加時にダンス未経験で、応募用の映像を公園で撮影したことを後に明かしています。練習用のスタジオを借りる方法も知らなかったという話からは、専門的な活動環境の外から挑戦したことが分かります。経験の長さだけで共通点を探すより、舞台、学校、職場など異なる場所から同じ選考へ進んだと捉えるのが適切です。こうした背景の違いは、選考中に得意分野を持ち寄る関係を生み、同時に、全員が同じ内容を同じ速度で習得できるわけではないという課題にもつながりました。

INIが音楽に興味を持ったきっかけ

INIが音楽に興味を持ったきっかけは、グループ全体に共通する一つの出来事ではありません。結成前の関心は個人ごとに育まれており、歌を聴く楽しさ、人前で歌う喜び、身体で音を表現する面白さなど、入口にも違いがあります。髙塚大夢の場合、中学生の頃にMr.Childrenが好きな友人から曲を薦められ、一緒にカラオケへ行くようになったことが音楽との距離を縮めました。そこからBUMP OF CHICKENやOne Directionなどにも触れ、聴く対象が広がっていきます。身近な友人と音楽を楽しむ経験が、もっと歌いたいという気持ちへつながった流れです。やがて、自分が好きなことに打ち込みたいという選択や、声の力をさらに高めたいという意識が、その後の活動の方向を決めていきました。普段の音楽体験と専門的な練習が切り離されているのではなく、聴く、歌う、上達を目指すという連続した過程が見えてきます。本人も、バンドやアカペラでの経験を、現在の活動へ続くものとして振り返っています。

木村柾哉は、高校でダンスに取り組み始めた背景について、兄が踊っていたことにも触れています。身近に踊る人がいたことは、音楽を鑑賞するだけでなく、自分の動きで表現する選択肢を知る入口になります。西洸人も、もともと音楽が好きで、それを表す手段としてダンスに出会ったと語っています。西にとっては、ダンサーという職業への関心だけが先にあったのではなく、好きな音楽をどう表現するかという問いが根底にありました。そのため、後に歌やラップへ表現を広げることも、それまでの経験とつながる選択として理解できます。音と関わる方法が増えていったと見ると、活動の連続性が見えてくるでしょう。また、藤牧京介の歩みから分かるのは、音楽への興味が進路の決定後も続く場合があるということです。歌うことへの気持ちは、学校を卒業して働き始めたことで終わりにはなりませんでした。これらの例を並べると、INIの原点は、誰もが同じアーティストに憧れていたという単純な物語には収まりません。声への関心とダンスへの関心が別々に育ち、後に一つのグループへ合流したことが、歌、ラップ、ダンスを組み合わせる活動を理解する手がかりになります。

INIが活動を始めたきっかけ

音楽が好きであることと、オーディションに応募して職業にしようと決めることの間には、もう一段階の決断があります。藤牧京介にとって、その橋渡しになったのがTikTokでの歌唱動画投稿でした。学生時代の挑戦が結果につながらず、働き始めてからはオーディションを受ける機会も少なくなっていたものの、歌うこと自体は好きだったため、動画を発信するようになります。その投稿に寄せられた反応が、自分の歌を聴いてくれる人の存在を実感させ、もう一度歌の道へ挑戦したいという気持ちを強めました。動画投稿は応募への意欲を取り戻すきっかけであり、実際の選抜はオーディションを通じて行われています。SNSでの反響から直接グループ加入が決まったわけではありません。自分で歌を届ける行動が他者の反応を生み、その反応が次の行動につながったという順序に、このエピソードの具体性があります。単に歌が好きだったから応募したとまとめるより、再挑戦までの迷いや行動の変化が見える経緯です。

髙塚大夢には、大学の先輩から応募を勧められたというきっかけがありました。本人は応募期限ぎりぎりに動画を提出したことも振り返っています。すでに歌う経験があっても、新しい選考に踏み出す決断は自動的にできるものではなく、周囲の働きかけも応募への入口になりました。また、西洸人は、他のアーティストの活動を支える中で、自分自身も前に立ち、ダンス以外の方法でも音楽を表現したいと考えるようになったと話しています。それまでの仕事が、新しい立場を目指す理由にもなった例です。こうした個人の決断が集まった場が『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』でした。同番組は、参加者が歌やダンスなどの選考を受けながら、グループでのデビューを目指す仕組みです。メンバーが同じ動機や同じ覚悟の表現を共有していたと決めつける必要はありません。再挑戦、周囲からの後押し、表現の幅を広げたいという思いなど、異なる事情が同じ機会につながった点に意味があります。INIの活動開始を理解するには、結成の日付に加えて、その前に各自が応募という具体的な一歩を選んだことも見ておく必要があります。個人の選択が重なった先に、後の11人の出会いがありました。

INIのデビュー前の活動

デビュー前の活動で中心となるのが、2021年に行われた『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』での選考です。まず、書類や実技の選考を通過した101人が公開され、オンラインでの評価を経て、本編へ進む60人が選ばれました。本編のレギュラー配信は4月に始まり、参加者はグループバトル、ポジション評価、コンセプト評価などに取り組みました。テーマ曲「Let Me Fly ~その未来へ~」の映像も公開され、視聴者は番組とパフォーマンス映像の両方から参加者を知ることになります。選考では個人の順位が問われる一方、課題曲を仕上げるためには他の参加者との協力が必要でした。自分の担当だけを覚えればよいのではなく、歌のつながりや動きのそろえ方、立ち位置も含めて舞台を完成させる経験です。練習中の様子も公開されるため、本番での完成度に加え、課題への向き合い方を伝える場にもなっていました。この時期は、まだINIのメンバーが確定しておらず、それぞれがデビューを目指す練習生として活動していました。

具体的な舞台として、藤牧京介は飯沼アントニー、太田駿静、仲村冬馬とともに、清水翔太の「花束のかわりにメロディーを」を披露しました。声を重ねながら一曲の感情を伝えるこの舞台は、デビュー前の藤牧の歌を知る映像の一つです。一方、池﨑理人、田島将吾、西洸人は「Nobody Else」のチームでラップに取り組み、自分たちで歌詞を制作しました。ラップだけでなく舞台全体の見え方を学ぶため、トレーナーへ指導を求めたことも当時の記録に残っています。得意分野の披露だけでなく、未経験の作業や不足する部分と向き合うことも課題の一部でした。終盤にはオリジナル楽曲を扱う段階へ進み、最終回では「ONE」と「RUNWAY」が披露されます。既存曲を表現する選考から、新たに用意された楽曲を自分たちの声と動きで届ける経験へ進んだ流れです。ただし、特定の一曲だけが合格を決めたと断定することはできません。視聴者は複数の課題や練習過程を見ながら投票しており、歌唱、ダンス、ラップ、チームでの姿勢が時間をかけて伝わる構造でした。こうした舞台の積み重ねが、最終選考を迎えるまでの実践的な準備になりました。

INIが経験した大きな転機

INIが経験した最も明確な転機は、2021年6月13日の最終回でデビューメンバー11人が決まったことです。TBS系列で生放送された最終回を経て、池﨑理人、尾崎匠海、木村柾哉、後藤威尊、佐野雄大、許豊凡、髙塚大夢、田島将吾、西洸人、藤牧京介、松田迅によるグループが誕生しました。最終順位1位は木村柾哉です。この日の変化は、選考に残れたという結果だけではありません。それまで別々の順位で評価され、ときには異なるチームで競っていた参加者が、今度は同じ名前で活動する仲間になりました。個人として選ばれることを目指した時間から、11人で作品を届ける時間へ移ったのです。グループ名のINIには、メンバーや応援する人を表す「I」と、つながりを意味する「Network」が組み合わされています。名前が決まったことで、視聴者がそれぞれの参加者を応援していた関係にも、グループ全体を応援するという新しいまとまりが生まれました。

ただし、選抜の直後から全員の関係や表現が完成していたわけではありません。許豊凡はデビュー期のインタビューで、競争の最中には自分を守ろうとする部分があったものの、結成後に仲間と過ごす中で、より自然に気持ちを出せるようになったことを語っています。この変化は、選考を勝ち抜くための緊張と、同じ目標に向かって生活する関係の違いを示しています。歌やダンスの上達だけでなく、意見を伝えたり、得意でない部分を見せたりできる関係づくりも、結成後の課題でした。また、最終順位とグループ内の役割は同じものではありません。木村は後にリーダーを務めますが、順位の数字だけで11人の仕事や担当がすべて決まるわけではなく、作品や練習を通じてそれぞれの力を生かしていくことになります。結成はゴールであると同時に、まだ音源も舞台も整っていない状態からグループを育てる出発点でした。したがって、INIのデビューを説明するときは、6月の結成と、その後のCD発売を分けて考えることが大切です。オーディションの結果が活動への入口となり、結成後の共同作業が、それぞれの力を実際の作品へ結びつけていきました。

INIがデビューにつながったきっかけ

INIのデビューにつながった直接の入口は、視聴者投票によって11人が選ばれたことですが、選抜だけで作品が完成するわけではありません。結成後は、LAPONE ENTERTAINMENTのもとで、グループとして歌い踊るための準備が進められました。大きな比重を占めたのが韓国でのトレーニングです。木村柾哉は後に、デビュー準備のため約3か月にわたり韓国で過ごしたことを振り返っています。ダンス、ボーカル、ラップの練習に加え、レコーディングやミュージックビデオ撮影など、作品を世に出す工程にも取り組みました。オーディションで評価される舞台と、繰り返し聴かれる音源を作る現場では、求められる集中の仕方も異なります。決められた一度の本番へ向けて仕上げるだけでなく、自分の声を録音して確認し、楽曲の中でどんな表情をつけるかを探る時間が必要になります。池﨑理人もデビュー日の会見で、現地のトレーナーから学び、昼夜にわたってダンスの練習を重ねた経験を説明しています。

準備の中では、努力を具体的な行動へ落とし込む工夫も行われました。木村は、個人とチームの目標を付箋に書き、練習後に達成できたものを外していく方法を紹介しています。上達という大きな目標を、その日の練習で確かめられる内容に変える取り組みです。後藤威尊は柔軟性や筋力を高めることに取り組み、力強さだけでなく指先まで意識した表現を目指したと話しています。経験の差がある11人にとって、同じ振り付けを覚えるだけでなく、身体の使い方や細部の見せ方を調整することも重要でした。初めての録音に緊張したという尾崎匠海の話からも、歌う経験を持つメンバーにとって、作品制作が新たな挑戦だったことが分かります。さらに、公式の映像企画では練習以外の時間も紹介され、視聴者は舞台上とは異なる11人の関係を知ることができました。こうした準備は、単に発売日を待つ期間ではありません。選考で示した個々の可能性を、同じ楽曲、同じ映像、同じステージの中で組み合わせる作業でした。デビューを実現させたのは、選抜という一度の結果と、選抜後に続いた具体的な練習や制作の両方だったと整理できます。

INIのデビュー当時の活動

INIは2021年11月3日、デビューシングル『A』を発売しました。作品名には最高の等級を目指す意味と、アルファベットの始まりである「A」から活動を始める意味が込められています。中心となった楽曲は「Rocketeer」と「Brighter」です。「Rocketeer」は重いベースやビートを軸に、前へ進む姿を打ち出した楽曲で、「Brighter」はピアノの響きと歌声を通して、支えとなる存在への思いを表現しています。異なる印象の2曲を用意したことで、デビュー時点からダンスの強さと歌の表情を別々の角度で届ける構成になっていました。発売前には、どちらを活動の中心となる楽曲にするかを決める投票も実施されています。9月18日から24日まで投票を受け付け、25日の発表で「Rocketeer」が選ばれました。グループの選抜を見守った人が、今度はデビュー作品の打ち出し方にも関わる仕組みです。翌26日には2曲の先行配信と「Rocketeer」のミュージックビデオ公開が行われ、CD発売に先立って音楽そのものが届き始めました。

『A』には、形態に応じて「Cardio」「KILLING PART」に加え、「ONE」と「RUNWAY」のINIバージョンも収録されています。すべての曲が一枚のCDにまとまっているわけではなく、収録内容は商品形態ごとに異なります。選考の最後に披露した楽曲が11人による音源として残ったことで、番組での経験とデビュー後の作品がつながりました。新曲を発表するだけでなく、グループ誕生前後を結ぶ曲も収められている点は、最初の作品を聴く際に注目したいところです。11月1日には作品のデジタル配信が始まり、3日のCD発売日にはデビューイベントと会見が行われました。そこで語られたのは、選ばれた喜びだけでなく、結成後に積み重ねた練習や制作の経験です。売上面では、オリコン週間シングルランキングで初週50.8万枚を記録し、初登場1位を獲得しました。この数字は2021年11月15日付の週間ランキングにおける記録で、発売初日の枚数や累計売上とは区別されます。オーディションを経て活動を始めたグループの最初の作品が、発売直後から購入されていたことを示す結果です。結成から約5か月をかけて、11人は音源と映像を持つアーティストとして本格的な活動を始めました。

INIのデビューがその後の活動に与えた影響

デビューによって大きく変わったのは、応援する人との接点が、選考を見守る関係から作品や公演を共有する関係へ広がったことです。2021年11月13日と14日には、ぴあアリーナMMで初のファンミーティング「INI 1ST FAN MEETING」が開かれました。2日間で計4公演が組まれ、デビュー曲を通して11人が観客と向き合う場になりました。番組では、次の選考へ進めるかどうかが舞台の結果と結びついていましたが、デビュー後の公演は、選抜されたメンバーで観客に時間を届ける活動です。歌やダンスに加えて、話す姿やメンバー同士のやり取りも、グループを知る要素になっていきます。木村柾哉が後に初めてのファンミーティングを印象深い出来事として挙げていることからも、作品発売とは別の節目だったことが分かります。同年末には第63回日本レコード大賞で新人賞を受賞し、MAMAではFavorite Asian Artistに選ばれました。デビュー年のうちに公演や授賞式へ活動が広がり、11人で音楽を届ける機会が重なっていきました。

音楽面では、デビュー時に示した複数の表現を、その後も展開する活動が続きました。2021年12月には「INI WORKSPACE」を通じて、歌、ダンス、ラップに焦点を当てた映像が公開されています。「Brighter」のアコースティック版のほか、ダンス映像や「How are you」のラップパフォーマンスが届けられ、11人が常に同じ編成、同じ見せ方で表現するだけではないことが示されました。2022年1月にはラジオ番組『From INI』が始まり、音楽以外の言葉でもメンバーの考えや日常を伝える場が生まれています。同年4月には2枚目のシングル『I』、12月には初のアルバム『Awakening』を発表し、作品数を増やしながら初のアリーナツアーへ進みました。これらをすべてデビュー作品の売上だけの結果と断定することはできませんが、最初の作品を出したことで、次の録音、公演、継続的な発信へ活動の範囲が広がったことは確認できます。INIのデビューは、オーディションの成功を記念する一度きりの出来事ではありませんでした。個人の得意分野をグループの音楽へ組み込み、作品ごとに新しい姿を見せる活動が始まった節目として捉えると、その後の展開にもつながりが見えてきます。

まとめ|INIのデビューまでの歩みを振り返ろう

INIのデビューまでの道のりは、異なる場所で音楽や表現に向き合っていた11人が、オーディションで出会い、一つのグループとして作品を完成させる過程でした。会社員として働きながら歌を発信した藤牧京介、学校生活の中で声を磨いた髙塚大夢、ダンサーとしての経験を持つ西洸人など、出発点は共通ではありません。それぞれが応募を決断し、課題曲やチームでの舞台を通して力を示したことが、2021年6月13日の結成へつながりました。ただし、結成とCDデビューは同じ日ではありません。選抜後も韓国での練習や共同生活、レコーディングなどが続き、11月3日にシングル『A』が発売されました。「Rocketeer」と「Brighter」の異なる表情や、INIバージョンとして収録された番組ゆかりの曲には、その準備と歩みが反映されています。デビュー直後にはファンミーティングも開催され、応援する人と作品やステージを共有する活動へ進みました。応募のきっかけ、選考での経験、結成後の準備を分けてたどると、INIの誕生を一度の合格だけで説明できないことが分かります。初期の映像とデビュー曲を見比べながら、11人の表現が重なっていく過程を楽しんでみてください。

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